ESAT-J 過去問 令和6年度 本試験|全パート解説と解答例のポイント

ホーム > ESAT-J > 過去問の解説 > 令和6年度 本試験

ESAT-J 過去問 令和6年度 本試験の解説2024年11月24日 実施/全パート解説と解答例のポイント

▶ スライド
で見る

令和6年度の ESAT-J 本試験は、2024年11月24日に実施されました。この回の問題と解答例は、東京都が PDF で公開しています。

まず公式の資料を手元に開いてください。このページは、公式資料を読みながら使う解説です。

この回から Part B と Part D の形式が変わりました。Part D は授業のスピーチ形式になり、画面に 3 つのヒントが出ます。Part B は令和5年度の 4 問から 5 問に増え、解答時間も 10 秒から 15 秒以内になりました。くわしくは 過去問まとめ の形式変更の章にあります。

1 つ目の PDF に問題と解答例が、2 つ目の PDF にレベル別の解答例と採点のポイントが載っています。この 2 つ目の資料が、じつはいちばん学習に役立ちます。ただし読み方に少しクセがあるので、先に次の章を読んでください。

公式資料の読み方

公式の解答例を初めて読むと、戸惑うところが 4 つありますので、最初に説明します。

  • 解答例には、わざと誤りが残されています。公式の解答例は、実際の受験者の解答をもとに作られています。「誤りがあっても、できていることが評価される」ことを見せるための資料なので、正しいお手本だけが並んでいるわけではありません。赤字は、誤りや、正しい表現への直しです。
  • 「…」は、話が止まって間があいたことを表します。うまく言えずに詰まった箇所も、そのまま書かれています。
  • [ ]は、採点者が聞き取りにくかった発音です。
  • A2.2 や A1.3 という記号は、英語力のレベルを表す物差しです。上から A2.2 → A2.1 → A1.3 → A1.2 → A1.1 → PreA1 の順で、A2.2 がいちばん上です。成績表のグレード(A〜F)とは別の物差しなので、ここでは「上のレベルと下のレベルで何が違うか」を見るために使えば十分です。

Part A 音読

出題内容

音読が 2 問。準備時間と録音時間は、各問それぞれ 30 秒です。No.1 は、図書委員会の活動で、海外の交流先の生徒に学校の図書室を紹介する動画の原稿。No.2 は、英語部の活動で、日本に来たばかりの留学生ヘレンを全校生徒に紹介する動画の原稿を読み上げます。英文は公式 PDF で確認してください。

1公式の解説をわかりやすく

公式資料によると、Part A で測っているのは「聞いている人に意味や内容が伝わるように、適切な発音と適切な読む速さや間の取り方で音読する力」です。評価は音声の観点で 4 段階です。

レベル別の解答例を見ると、評価の分かれ目がはっきりわかります。

  • いちばん上の解答例にも「発音の誤りがやや見られる」「間の取り方がやや不自然なところがある」と書かれています。それでも「二つの文章の意味を効果的に伝えている」と評価されています。つまり、完璧に読めたかではなく、意味が伝わったかで評価されています。
  • 1 つ下のレベルとの差は、発音の誤りの多さと、読む速さが一定かどうかです。この回の解答例では、the が [za]、things が [shings]、together が [togezaa] のように書かれています。ただし評価は特定の音だけで決まるのではなく、発音・強勢・読む速さ・間の取り方を合わせて見られます。
  • いちばん下は「解答なし」で、評価に足りる量が読めていません。単語がとびとびに並ぶのは、その 1 つ上の段です。ここを見て思うのは、発音の練習より先にやることがある、ということです。途中で止めてしまうことが、いちばん損です。
2パパの英語のコツ
  • 準備時間の 30 秒で、意味のかたまりごとに区切りを決めておきましょう。区切りの位置で息つぎをすると、間が自然になります。
  • この回の No.1 には library、books、Wednesday、interesting のように、詰まりやすい語が並んでいます。読めない語で止まらず、それらしく読んで先へ進んでください。1 語の正確さより、最後まで読み切ることのほうが評価に効きます。
  • th の音(the / things / together)は、この回の下位レベルでそろって指摘されています。舌を軽く歯に当てる音は、練習のうちに何度か出しておくと、本番で安定します。

くわしい練習方法は Part A 対策ページ にあります。

Part B 会話

出題内容

会話の問題が 5 問。質問に答える問題が 4 問と、自分から質問する問題が 1 問です。答える問題に準備時間はなく、解答時間は各 15 秒以内。質問する問題だけ準備時間が 10 秒あります。この回は、カナダに留学中、ホームステイ先のジャックとショッピングモールのフロアガイドを見ながら話す設定です。前半 2 問はフロアガイドについて、後半 2 問は自分自身について聞かれ、最後の 1 問は「今までに訪れた国の数」をジャックに英語で質問します。

1公式の解説をわかりやすく

Part B は「図の情報を読み取って応答する力」と「自分から質問する力」を測る問題で、コミュニケーションの達成度・言語使用・音声の 3 つを合わせた 5 段階評価です。

レベル別の解答例を並べると、分かれ目は単純です。

  • 5 問のうち、いくつ適切に答えられたか。上から順に「5 問ほぼすべて」「4 問」「3 問」「1 問」「答えになっていない」と並びます。おおまかな目安はこの数ですが、文法と語彙、発音や話す速さも合わせて評価されます。
  • 下のレベルほど、文の形が崩れます。この回の例では、Visit to grandmother.(→ I visit my grandmother.)や Sunday my like day. のように、主語と動詞がそろっていない答えが並びます。
  • 最後の質問する問題は、下のレベルで空欄や日本語になりがちです。ここを落とすと 1 問まるごと失います。

逆に言えば、短い文でも、聞かれたことに直接答えられていれば評価されます。上位の解答例は I study at home. のように短い文です。

2パパの英語のコツ
  • 答えられない質問が来ても、必ず何か言ってください。黙ると 1 問ぶん丸ごと失います。
  • 事前に用意しておけるものが 2 つあります。1 つは自分のことを聞かれる 2 問(この回は日曜日の過ごし方と、英語を習い始めた時期)で、準備時間がないぶん、用意した文をそのまま出せる人が有利です。もう 1 つは最後の質問する問題(この回は「今までに訪れた国の数」)で、How many countries have you visited? のように、数をたずねる形を用意しておくと落としません。「数」を聞かれたら How many 〜 の形、と覚えておくと本番で迷いません。

くわしい練習方法は Part B 対策ページ にあります。

Part C ナレーション

出題内容

4 コマのイラストを見て、順番にストーリーを英語で話す問題です。準備時間 30 秒、解答時間 40 秒以内。この回は、留学生のジョナサンに先週のバス停での出来事を説明する設定で、一番上のイラストに描かれた人物になったつもりで話します。解答は必ず Last week … で始めます。

1公式の解説をわかりやすく

Part C は「過去の出来事について、話の流れをふまえて相手に伝わるように状況を説明する力」を測る問題で、6 段階評価です。

レベル別の解答例を上から下へ読むと、階段がはっきり見えます。

  • 4 コマすべてに触れているかが、まず大きな分かれ目です。上位 2 つは 4 コマ全部を説明しています。その下は「説明が不十分なところがある」、さらに下は「少なくとも 2 コマ」、いちばん下は語句を並べただけです。
  • 上位 2 段の差は 3 つあります。触れた重要なポイントが 5 つか 4 つか、出来事の流れをつなぐ言葉(接続詞や代名詞)を効果的に使えているか、文法と語彙を幅広く使えているかです。いちばん上の解答例は I thought they were lost.(迷っていると思った)のように、絵に描かれていない登場人物の気持ちまで補っています。
  • 下のレベルでは、時制が現在形のままになりがちです。この回の例でも go(→ went)、help(→ helped)と直されています。Last week で始めた以上、あとは過去形でそろえるのが最短の得点源です。
2パパの英語のコツ
  • 準備の 30 秒で、各コマについて「だれが・何をした」の順に考え、まず主語と動詞を決めてください。この回なら「行った→見ていた→たずねられた→教えた」の 4 つです。そこまで決まると、短い 4 文を作りやすくなります。
  • コマとコマの間に Then, / So, を入れると、話の流れがつながります。上位の解答例もこの 2 語を使っています。
  • 時間が余ったら、説明し切れていない出来事がないかを先に確かめてください。上の段に行く条件は、触れた重要なポイントの数です。そのうえで余裕があれば、絵から読み取れる範囲で「その人たちがどう感じたか」を 1 文足します。

くわしい練習方法は Part C 対策ページ にあります。

Part D 自分の意見を発表する問題

出題内容

英語の授業で、与えられたテーマについて自分の意見と理由を述べる問題です。先生の英語の説明が流れ、画面にテーマと 3 つのヒントが表示されます。準備時間 60 秒、解答時間 40 秒以内。この回のテーマは 「What is a good way to make our town better?」(町をよくするよい方法は何か)で、ヒントは “concert halls,” “parks,” “restaurants,” の 3 つ、または自分の考えでした。(出典:東京都教育委員会「令和6年度 ESAT-J YEAR 3 問題及び解答例」)

1公式の解説をわかりやすく

Part D は「聞いたことをふまえて、自分の意見と、それを支える理由と例を述べる力」を測る問題で、6 段階評価です。

レベル別の解答例が、そのまま得点の階段になっています。

  • いちばん下は、意見そのものがありません(問題文を読む程度です)。1 つ上が、意見はあるが理由がない。さらに 1 つ上が、意見はあるが理由が分かりにくい。
  • まん中から上は、意見と理由の両方があります。ここから「聞き手が十分に理解できる」と評価されます。
  • いちばん上は、意見と理由を分かりやすく述べたうえで、さらに補足情報を足しています。この回の例では、コンサートホールを選んだうえで「有名なバンドが来るかもしれない」「そこで踊ったり写真を撮ったりできる」と話を広げ、最後にもう一度「だからコンサートホールを増やすべきだ」と締めています。

つまり 意見 → 理由 → 例 → 補足 → 締め と足していくほど、内容の面では上を目指せます。あわせて、つなぎ方や文法・語彙、発音や話す速さも評価されます。

2パパの英語のコツ
  • papa-eigo では、Part D の解答を「意見 → 理由 → 例 → 締め」の 4 ステップの型で組み立てる方法を紹介しています。この型は、上で見た公式の評価の階段とそのまま重なります。→ Part D 対策ページ
  • 迷ったらヒントから選んでください。自分の考えをひねり出すより、3 つのうち理由を言いやすいものを選ぶほうが、60 秒の準備時間を型の組み立てに使えます。
  • この回のテーマは「町をよくする方法」でした。令和6年度以降に公開されたテーマには、町・歴史・科学・英語学習があります。今後も同じ傾向が続くとは限らないので、身近な話題について「〜のよい方法は?」と聞かれたら理由つきで答える練習をしておくと、本番のテーマが変わっても対応できます。

この回の練習に使えるアプリ

練習問題アプリでは、本番と同じ流れで Part A〜D を練習できます。過去問で自分の弱い Part がわかったら、その Part を集中して練習してください。

次に読む

↑ ページの先頭へ戻る

このサイト「パパの英語」は、東京都教育委員会とは関係のない非公式サイトです。このページは、東京都教育委員会が公開している令和6年度 ESAT-J YEAR 3 の公式資料をもとに作成しています。問題文の英文の全文と音声・イラストは掲載していません。上のリンクから公式 PDF を開いて確認してください。

タイトルとURLをコピーしました